優良不動産銘柄のヒューリック&サムティHD
円安の影響によりインバウンドでホテル業や商業施設の業績が上昇傾向となっています。利上げによるデメリットもありますがインフレとインバウンドのメリットも。
記事作成時点で配当利回り3%超えの人気2社について比較していきます。
①事業内容比較
サムティHD
サムティホールディングス(サムティHD)は、主に不動産事業を中心に展開しています。具体的には、マンションの開発・販売、オフィスビルや商業施設の賃貸、ホテル運営、そして不動産の管理・運営など多岐にわたる事業を行っています。最近では、国内外のホテル事業にも力を入れています。
ヒューリックHD
ヒューリックホールディングス(ヒューリックHD)は、主にオフィスビルの開発・賃貸を行っています。特に都心部の優良物件を多数保有しており、高い稼働率を誇っています。また、商業施設、ホテル、サービス付き高齢者向け住宅など、様々な不動産資産を持ち、これらの資産を活用したビジネスを展開しています。
②直近5年の業績比較
サムティHD
- 売上高:売上高は年々増加傾向にあり、特にマンション販売とホテル事業が好調です。
- 営業利益:営業利益も増加傾向で、事業の多角化により安定した収益を確保しています。
- 純利益:純利益も増加しており、効率的な運営とコスト管理が寄与しています。
ヒューリックHD
- 売上高:売上高は堅調に推移しており、特にオフィスビルの賃貸収入が安定しています。
- 営業利益:営業利益も安定しており、稼働率の高い不動産資産が貢献しています。
- 純利益:純利益も安定しており、特に資産の運用効率の高さが見られます。
③直近5年の配当比較
サムティHD
サムティHDの配当は増配傾向にあり、株主還元を重視しています。特に、安定したキャッシュフローを背景にした増配が続いています。
13年以上にわたり減配しておらず、増配傾向です。過去10年間での増配率は588%、平均増配率は21%となっています。
ヒューリックHD
ヒューリックHDも増配傾向にあり、特に安定した賃貸収入を背景にした配当政策が特徴です。長期的な株主還元を重視しています。
2010年以降2回減配はありますが、11年連続増配中であり2024年も増配予想となっています。過去10年の増配率は769%、平均増配率は24%です。
④利上げに対する耐性比較
サムティHD
サムティHDは、多様な不動産ポートフォリオを持ち、特にマンション販売とホテル事業が強みです。利上げによる影響は、住宅ローンの金利上昇によるマンション販売の減少が懸念されますが、ホテル事業の収益性が補う可能性があります。
ヒューリックHD
ヒューリックHDは、オフィスビルの賃貸事業が主力であり、長期契約に基づく安定した賃貸収入が特徴です。利上げによる影響は、既存の長期契約には限定的で、新規契約においても高い需要が期待されます。
⑤各社のストロングポイント
サムティHD
- 多角化された事業ポートフォリオ:マンション販売、ホテル事業、賃貸事業など多岐にわたる事業展開。
- 国内外のホテル事業の強化:観光業の回復に伴い、ホテル事業の成長が期待される。
ヒューリックHD
- 都心部の優良不動産資産:高い稼働率と安定した収益をもたらす都心部のオフィスビル。
- 長期的な賃貸契約:安定した賃貸収入を確保するための長期契約が多い。
⑧株主優待比較
サムティHD
サムティHDの株主優待は、以下のような内容です:
- 自社グループホテルの割引券:保有株式数に応じてホテルの無料宿泊券の優待を受けれます。一枚につき1名無料で宿泊できます。
200株 1枚
300株 2枚
600株 3枚
1000株 4枚
2000株 6枚
5000株 8枚
10000株以上 10枚
ヒューリックHD
ヒューリックHDの株主優待は、以下のような内容です:
- カタログギフト:選べるカタログギフトが提供され、季節ごとに変わる商品を選ぶことができます。注意点として25年以降は2年以上の継続保有がないとカタログギフトの優待を受け取る権利がありません。
300株以上で3000円相当のカタログギフト
※25年以降は300株以上を2年以上継続保有で6000円相当のカタログギフトに変更となります。
比較まとめ
サムティHDとヒューリックHDの比較では、両社ともに安定した収益を誇るが、事業の多角化という点ではサムティHDが優れています。一方で、ヒューリックHDは都心部の優良不動産を多数保有し、安定した賃貸収入を背景にした堅実な経営が特徴です。利上げに対する耐性も両社で異なり、それぞれの強みを活かした投資戦略が求められます。
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