株式投資の基本用語あなたはいくつ知ってますか?株式投資初心者~上級者~プロまでレベル別専門用語集株式投資の基本用語

投資知識

初心者向け基本用語

1. 株式(かぶしき)

企業が資金を調達するために発行する証券で、その企業の所有権の一部を表します。株式を保有することで、その企業の利益の一部を受け取ることができます。

2. 株主(かぶぬし)

株式を保有する人や団体のことを指します。株主は、企業の意思決定に関与する権利や、配当を受け取る権利があります。

3. 配当(はいとう)

企業が得た利益の一部を、株主に分配するお金のことです。通常、年に1回または数回配当が行われます。

4. 株価(かぶか)

株式の市場価格です。株価は市場の需要と供給によって日々変動します。

5. 株式市場(かぶしきしじょう)

株式が売買される場所です。日本では東京証券取引所(東証)が有名です。

6. ブル市場(ブルしじょう)

株価が上昇傾向にある市場のことを指します。「ブル」は雄牛を意味し、雄牛が角で上向きに突く様子から、上昇を示します。

7. ベア市場(ベアしじょう)

株価が下降傾向にある市場のことを指します。「ベア」は熊を意味し、熊が爪で下向きに引っ掻く様子から、下降を示します。

8. 売買(ばいばい)

株式を買ったり売ったりすることを指します。売買を通じて、投資家は利益を得たり損失を出したりします。

9. 株式銘柄(かぶしきめいがら)

株式市場に上場している各企業の株式のことです。例えば、トヨタ自動車やソニーなどの企業が含まれます。

10. 証券会社(しょうけんがいしゃ)

株式の売買を仲介する会社です。投資家は証券会社を通じて株式を売買します。証券会社は手数料を収入とします。

11. 投資信託(とうししんたく)

複数の投資家から集めた資金を一つのファンドとして運用し、その収益を投資家に分配する金融商品です。プロの運用者が投資を行うため、初心者にも適しています。

12. IPO(新規公開株)

企業が初めて株式を公開し、一般の投資家が購入できるようになることです。IPOにより企業は新たな資金を調達します。

13. PER(株価収益率)

株価を1株あたりの利益で割ったもので、企業の収益力に対する株価の割高・割安を評価する指標です。PERが低いほど割安とされますが、一概には言えません。

14. PBR(株価純資産倍率)

株価を1株あたり純資産で割ったもので、企業の資産価値に対する株価の割高・割安を評価する指標です。PBRが1倍を下回ると割安とされます。

15. 配当利回り(はいとうりまわり)

1株あたりの配当金を株価で割ったもので、投資金額に対する配当金の割合を示します。高いほど投資魅力が高いとされますが、企業の安定性も考慮する必要があります。

中級者向け株式投資用語

1. ボラティリティ

株価の変動の大きさを示す指標です。ボラティリティが高いほど、株価の上下動が激しいことを意味します。リスクの一つとして考えられます。

2. ディフェンシブ銘柄

景気の影響を受けにくい業種の株式を指します。食品、医療、公共サービスなどの企業がこれに該当します。経済状況が悪化しても安定した収益を上げる傾向があります。

3. サイクリカル銘柄

景気の変動に大きく影響を受ける業種の株式です。自動車、建設、製造業などがこれに含まれます。景気が良くなると株価が上昇し、悪くなると下落する傾向があります。

4. 株式分割

企業が既存の株式を分割して、株式数を増やすことです。例えば、1株を2株に分割することを1対2の株式分割と呼びます。これにより、株価が一時的に下がり、投資家が購入しやすくなります。

5. 自己株式(自己株)

企業が市場から買い戻した自社の株式のことです。自己株式は配当を受け取らず、議決権も行使しません。自己株式の買い戻しは、株価の支援策として行われることが多いです。

6. 株主優待

企業が株主に対して、自社製品やサービス、商品券などを提供することです。特に日本の企業では一般的で、長期保有を促すための施策として活用されます。

7. 公募増資

企業が新たに株式を発行し、広く一般投資家から資金を調達することです。企業は新たな資金を得ることができますが、既存株主の持ち分が希薄化するリスクがあります。

8. インサイダー取引

内部者(役員や社員など)が、未公開の重要情報を利用して株式の売買を行うことです。法律で禁止されており、厳しい罰則が科されます。

9. テクニカル分析

株価や取引量などの過去のデータを基に、株価の動向を予測する手法です。チャートパターンやインディケーター(指標)を用いて、売買のタイミングを判断します。

10. ファンダメンタル分析

企業の財務状況や経済指標などを基に、株価の適正価値を評価する手法です。企業の収益性や成長性、業界の動向などを詳しく分析します。

11. EPS(一株当たり利益)

企業の純利益を発行済株式数で割ったもので、株式の収益力を示す指標です。EPSが高いほど、企業が効率的に利益を上げていると評価されます。

12. ROE(自己資本利益率)

企業の純利益を自己資本で割ったもので、自己資本に対する利益の割合を示します。ROEが高いほど、企業が効率的に自己資本を活用していることを意味します。

13. ROA(総資産利益率)

企業の純利益を総資産で割ったもので、総資産に対する利益の割合を示します。ROAが高いほど、企業が効率的に資産を運用していることを意味します。

14. 株式オプション

特定の株式をあらかじめ決められた価格で将来の特定の日に買う(コールオプション)または売る(プットオプション)権利です。オプションを利用することで、リスクを限定しながらリターンを狙うことができます。

15. アービトラージ

異なる市場間で価格差を利用して無リスクで利益を得る取引のことです。例えば、同じ株式が異なる市場で異なる価格で取引されている場合、その価格差を利用して利益を得ます。

上級者向け株式投資用語

1. アクティビスト投資家

企業の経営方針に積極的に関与し、株主価値を高めることを目的とする投資家のことです。企業の改革や経営陣の交代、資本構成の変更などを提案します。

2. エクイティ・リサーチ

企業や市場の詳細な分析を行い、投資判断の材料を提供することです。投資銀行や証券会社のアナリストが行うことが一般的です。

3. ヘッジファンド

市場の上昇局面でも下降局面でも利益を狙うことを目的とした投資ファンドです。多様な投資手法やデリバティブ(金融派生商品)を用いてリスクをヘッジしながら高いリターンを追求します。

4. クオンツ投資

数学や統計学、コンピュータサイエンスを駆使して投資判断を行う手法です。アルゴリズムを使用して市場データを分析し、自動取引を行うことが一般的です。

5. マーケットニュートラル戦略

市場全体の動向に関係なく、相対的な株価の変動を利用して利益を上げる投資戦略です。ロングポジション(買い持ち)とショートポジション(売り持ち)を同時に保有し、市場リスクを抑えます。

6. デリバティブ

株式、債券、通貨などの原資産の価格変動に基づく金融商品の総称です。オプション、先物、スワップなどが含まれます。リスクヘッジや投機に用いられます。

7. ベータ

株式やポートフォリオの市場全体に対する感応度を示す指標です。ベータが1なら市場と同じ動きをし、1より大きければ市場より変動が大きく、1より小さければ変動が小さいことを示します。

8. アルファ

投資のパフォーマンスが市場のベンチマークを上回る部分を示します。ファンドマネージャーの運用技術や情報優位性によって得られる超過リターンです。

9. リバランス

ポートフォリオ内の資産配分を一定の目標比率に戻すことです。定期的なリバランスにより、リスクを管理し、投資戦略を維持します。

10. モメンタム投資

過去の株価のトレンドを基にして、今後も同じ方向に株価が動くと予測して投資を行う手法です。上昇トレンドの株を買い、下降トレンドの株を売ることが一般的です。

11. コントラリアン投資

市場の一般的な見方に反して投資を行う手法です。過大評価されている株を売り、過小評価されている株を買うことで利益を狙います。

12. ESG投資

環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)を考慮した投資手法です。企業の持続可能性や社会的責任を重視し、長期的なリターンを追求します。

13. マクロ経済分析

国や地域の経済全体を分析し、投資判断に役立てる手法です。GDP、失業率、インフレーション、金利政策などの指標を用いて、市場の動向を予測します。

14. ポートフォリオ・マネジメント

複数の投資対象を組み合わせてポートフォリオを構築し、リスクとリターンのバランスを取りながら運用することです。資産配分、リスク管理、リバランスなどが含まれます。

15. クレジット・リスク

企業や政府が債務を履行できないリスクのことです。債券投資やクレジットデリバティブで重要な要素となります。クレジットリスクの評価には、信用格付けやクレジットスプレッドが用いられます。

プロ向け株式投資用語

1. モダンポートフォリオ理論(MPT)

モダンポートフォリオ理論は、投資ポートフォリオのリスクとリターンを最適化するための理論です。ハリー・マーコウィッツによって提唱されました。この理論では、複数の資産に分散投資を行うことで、ポートフォリオ全体のリスクを最小限に抑えながら期待リターンを最大化することを目指します。資産間の相関関係を利用して、リスクとリターンのバランスを最適化します。

2. キャピタル・アセット・プライシング・モデル(CAPM)

CAPMは、株式の期待リターンを市場全体のリスクと個別の株式のリスクを基に計算するモデルです。具体的には、リスクフリーの金利に、市場全体のリスクプレミアムを乗じた値を加え、その結果を個別の株式のベータ値で調整して求めます。ベータ値は、株式の価格変動が市場全体に対してどれほど敏感であるかを示します。

3. ブラック-ショールズ方程式

ブラック-ショールズ方程式は、オプション価格の理論値を計算するモデルです。欧州型オプションの価格を求めるために使用され、株価、行使価格、無リスク金利、オプションの満期までの時間、および株価のボラティリティを考慮して算出されます。このモデルは、オプション取引における重要な基礎理論となっています。

4. バリュー・アット・リスク(VaR)

VaRは、一定の信頼水準で、ある期間内に発生する可能性のある最大損失額を示すリスク指標です。例えば、95%の信頼水準で計算されたVaRは、特定の投資ポートフォリオが、通常の市場条件のもとで、ある期間内に95%の確率でその金額以上の損失を被らないことを意味します。VaRは、リスク管理において重要な役割を果たします。

5. シャープレシオ

シャープレシオは、ポートフォリオのリターンとリスクを評価する指標です。ポートフォリオの超過リターン(ポートフォリオのリターンから無リスク金利を差し引いたもの)を、そのポートフォリオのリスク(標準偏差)で割って算出されます。シャープレシオが高いほど、投資リスクに対して効率的にリターンを得ていることを示します。

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